会長挨拶
2020年4月10日(金)、4月11日(土)の2日間にわたり、第57回日本臨床分子医学会学術集会を東京国際フォーラムにて開催させて頂きます。
日本臨床分子医学会は臨床医学と基礎医学を分子レベルで繋ぐ、領域横断的なトピックスを扱う学術集会として発展してきました。専門分化した学術集会が増えてきた現在において、幅広い分野を専門とする医学研究者が一堂に会して議論することは、大変有意義と考えます。
本学術集会は元号が平成から令和になり初めて開催されるものです。新しい時代の医療における様々な課題を、分子医学の手法を用いることによって解決するという願いを込め、テーマを「分子医学が切り拓く医療新時代」とさせていただきました。
特別講演では、腸内細菌と免疫細胞の関わりについて革新的な研究を展開しておられる本田賢也先生、がん幹細胞の分野で世界をリードした成果を報告されるとともに、新しい癌治療を開拓しておられる佐谷秀行先生の2人の演者にご登壇頂きます。それぞれの先生方から、スケールの大きなご講演を拝聴できるものと思っております。4つのシンポジウムでは、多彩な学術的背景を基盤に最先端の研究を展開しておられる先生方にご登壇頂きます。いずれのシンポジウムでも、分野横断的な議論が盛り上がることを期待しています。また、新進気鋭の若手研究者に発表していただく場として、ポスターセッションや学術奨励賞セッションも準備しました。
自身の研究の新たな展開に役立つ最先端の知見に触れることは、学術集会に参加する大きな意義の一つであると考えられます。本学術集会に参加されるすべての皆さんにとって実りある集会となることを祈念しております。
第57回日本臨床分子医学会学術集会
会長 小川 渉
(神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学 教授)